月の星座の能力は無いに等しい
月星座とは、生まれてからおよそ7歳頃までに形成される人格的なパターンです。
しかし、そのパターンはそこで発展を止め、大人になってからもほとんど変わることはありません。
月星座が表すのは、幼少期に身につけた生き延びるための本能的な反応パターンであり、それはその人にとって安全な仮の自分なのです。
大人になってからも、私たちはこのパターンに縛られ続けます。
そして無意識のうちに、そのパターンの内側にある欠けている部分として、人生のさまざまな場面に現れてくるのです。
幼い頃、「自分はこれが得意だ」と思い込んでいた資質が、「実は欠けていた能力だった…」。
そのことに気づかぬまま、大人になっても月星座的な性質を活かして社会の役に立とうとしたり、他人に認められようとしたりしてしまう。
すると、人生はどこか物足りないものとなり、月並みで終わってしまうのです。
実際、多くの人がこのパターンから抜け出せず、手応えのないまま一生を終えてしまっています。
しかし、この“呪縛”は永遠に続くわけではありません。
本当の自分に気づくことで、抜け出すことができるのです。
その本当の自分とは、月星座の180度反対に位置する反転星座にこそ表れています。
それに気づいたとき、人は初めて、自分自身の本来の力を生きることができるのです。
本当の自分は月星座の180度反対星座
さて、私自身の例をもとにお話しします。
私の月星座はしし座で、その反転星座はみずがめ座です。
これまでの私は、自分にはカリスマ性があり、情熱的で、自信にあふれ、華やかなリーダータイプだと思ってきました。母や他人、社会からもそう見られたくて、そうあろうとしていた節があります。
けれど、実際にはどこか空回りしていたように感じます。何をやっても深みに欠け、結局は形にならずに終わってしまう、そんな感覚がありました。
今になって思えば、私はしし座的な要素の華やかさや自信やカリスマ性―を持ち合わせているというよりも、むしろその真逆の、みずがめ座的な要素を強く持っていたのです。
どこか変わっていて、独自性や自由を大切にする存在。それが本来の自分でした。
長い間、「しし座こそが本当の自分だ」と信じて生きてきましたが、どうも人生に手応えがなかった。リーダーシップを発揮しようとすると空回りするし、物事に情熱的に取り組むこともできない。カリスマ性なんてまるで感じられていなかったのです。
ところが、「月星座の反転星座こそが本当の自分である」というマドモアゼル愛先生の月の欠損論に出会い、それを受け入れてからは、本来の自分の力が自然に発揮できている実感があります。今は、無理をせずに自然体で、自分らしく生きられています。
言葉だけでは伝わりにくいかもしれません。ぜひ、下記のURLからご自身の月星座を調べてみてください。
そして、その反対星座(反転星座)の性質を見てみてください。
おそらく、そちらのほうが自分にとって息を吸うように自然に使える要素になっていると実感できるはずです。
その星座こそが、本当の自分を表しているのではないかと思います。
※出生時刻が不明の場合は12時0分と入力して下さい。ホロスコープ再生後に月星座と書かれている行に自分の星座が記してあります。
月星座とその反対星座の関係
たとえば、月星座が牡羊座の人は、その反対に位置する天秤座の性質が本来の自分らしさを表します。
月星座が牡牛座であれば、反対の蠍座の性質こそが、自分の人生をより豊かにし、自然に発揮できる得意な資質となるのです。
このように、月星座の正反対にある星座、すなわち反転星座の性質こそが、私たちが本来持っている才能であり、本質的な生き方を象徴しているのです。
月星座 | 欠損(弱点) | 反対星座 | 真の自己(目標) |
---|---|---|---|
牡羊座(I am) | 主体性・行動力の欠損 | 天秤座(I balance) | 協調性・調和を持つ |
牡牛座(I have) | 安定・物質的な満足の欠損 | 蠍座(I designer) | 深い感情や他者との深い繋がりを持つ |
双子座(I think) | 情報処理・コミュニケーションの欠損 | 射手座(I understand) | 哲学的な視点・真理探求の生き方 |
蟹座(I feel) | 安全な居場所・感情理解の欠損 | 山羊座(I use) | 社会的な責任感・現実的な成果を追求 |
獅子座(I will) | 自己肯定感・創造力・情熱の欠損 | 水瓶座(I know) | 自由・独自性・客観性・普遍性を追求 |
乙女座(I analyze) | 完璧主義・整理整頓・実務能力の欠損 | 魚座(I believe) | 感受性や包容力、癒しを生き方に取り入れる |
天秤座(I balance) | 人間関係の調和・社交性の欠損 | 牡羊座(I am) | 独立性や積極的な行動力を目指す |
蠍座(I designer) | 深い感情や一体感の欠損 | 牡牛座(I have) | 現実的安定や感覚的な喜びを取り入れる |
射手座(I understand) | 理想主義・楽観性の欠損 | 双子座(I think) | 柔軟性・情報収集力・伝達力を活かす |
山羊座(I use) | 社会的成功・責任感の欠損 | 蟹座(I feel) | 感情的な安定や家族的な居場所を築く |
水瓶座(I know) | 自由・客観性・個性の表現の欠損 | 獅子座(I will) | 主体的な自己表現を目指す |
魚座(I believe) | 共感力・癒しの欠損 | 乙女座(I analyze) | 現実的で具体的な能力を身につける |
どうだったでしょうか?
あなた自身にも、「月星座の真反対にある星座のほうが、むしろ自分らしく感じる」という感覚はないでしょうか。
言葉にするのは難しいかもしれませんが、反転星座の性質のほうが、無理なく自然に使えていたり、心地よく感じたりするはずです。
それこそが、本当の自分の在りかであり、あなたの人生を本当に輝かせる鍵なのかもしれません。
月に囚われる仕組み
生まれた瞬間から7歳頃まで:月が人格を形成
- 生まれたばかりの子どもは、生命維持や安全のために周囲(特に親や養育者)の保護が不可欠。
- このため、月星座の特性(本当は持っていないもの)が生存や安心のための役割として無意識に使われる。
- 「このように振る舞えば愛される」、「こうしないと安心できない」という条件付けが幼少期に完成してしまう。
例:
- 月獅子座の子 → 「自分を特別に見せれば愛される」と無意識に感じ、頑張って注目を浴びようとする。
- 月蠍座の子 → 「自分は大人特有の深い情緒が分かる子」として親や他人に受け入れられようとする。
7歳以降〜大人:月の成長停止、欠損のはじまり
- 月の意識は幼少期に完成し、そこから先はまったく発展しない。
- ところが人は、大人になってもこの幼少期に完成した防衛意識(月)を、無意識に使い続けてしまう。
つまり本来持っていない感覚や能力を、「ある」と思い込んで使い続ける状態が月の欠損の正体。
例:
- 月獅子座の人は、「特別であろう」と無意識に振る舞うが、本当は自信がないため、常に承認を求め続けることになる。
- 月蠍座の人は、「誰かと深いところで一体になりたい」と求め続けるが、それは不安定な依存関係や支配関係に陥りやすい。
月にとらわれる仕組み(悪循環)
以下が月に囚われるパターンです。
※月星座がしし座の場合
段階 | 詳細 | 具体例(月:獅子座) |
---|---|---|
❶ | 本来持っていない感覚を欲する | 「特別でいたい、認められたい」 |
❷ | 無理に演じようとする | 「派手に振る舞う、自信ありげに見せる」 |
❸ | 内側に本物の感覚がないから不安になる | 「私は本当は特別じゃないとバレるかも…」 |
❹ | より強く求めて執着する | 「もっと認めて、もっと褒めて!」 |
❺ | 自己嫌悪や消耗を引き起こす | 「もう疲れた、でもやめられない」 |
この①〜⑤が繰り返され、月の欠損の罠に陥る仕組みです。
月の欠損から抜け出す方法(反対星座=本当の自分)
幼少期の私たちは、生きるために無意識のうちに月星座を使った防衛システムを作り出しますが、それは本当は存在しないものを「ある」と思い込んだ錯覚に過ぎません。そのため、大人になるにつれて月の性質にしがみつけばしがみつくほど、苦しさや生きづらさを感じるようになります。
例:
月星座 | 欠損(求めても満たされない) | 反対星座(本来の自分) |
---|---|---|
月獅子座 | 注目、特別感、承認 | 自由・個性・対等な在り方(反転:みずがめ座) |
月蠍座 | 一体感、究極の融合 | 安心・五感・今ここ(反転:おうし座) |
自分の月星座の反対側にある星座を生きるようになると、それこそが本来の自分なので人生が生き生きと手応えのあるものになっていきます。
まとめ
私たちは幼少期、無意識のうちに月星座に象徴される防衛的な性質を身につけ、生き抜くための仮の姿、虚像を作り上げていきます。
けれどその性質は、本当は自分の中に存在していないものを「ある」と思い込んだ幻想に過ぎず、大人になるにつれて、その月の性質にしがみつくほど、息苦しさや生きづらさを感じるようになります。
一方で、月星座の正反対に位置する星座の資質こそが、私たちが本来持っている自然な姿、潜在的な才能なのです。
そこに気づき、その性質を意識的に人生に取り入れていくことで、月の幻想から解き放たれ、等身大の自分へと還っていくことができます。
ここまで読んで、自分も気づかないうちに「月のパターンに縛られていたのかもしれない」と思われた方もいるかもしれません。
そんな方にとって、月の欠損論は、平凡でどこか空虚だった人生から脱け出し、本当の意味での手応えを取り戻すヒントになるはずです。
そのためには、次の3つのステップが鍵となります。
- 自分の月星座と、そこに潜む“欠損”のパターンを正確に理解すること
「これが得意だと思っていたけれど、実はそれこそが欠けていた部分だったのでは?」と見つめ直す。 - 反対の星座が持つ資質を、意識して日常に取り入れていくこと
「月で生きていた自分は、実は偽物だった」と気づき、反転星座の性質を意識的に使ってみる。 - 日々の選択で、「弁解」ではなく「自己実現」を選ぶ意識を持つこと
自分を守るための言い訳ではなく、自分を成長させる道を選ぶ。この小さな積み重ねが、やがて人生そのものを大きく変えていきます。
このようにして、月に縛られた反応的な人生から解放され、
本来の自分が持つ光と個性を取り戻し、自由で豊かな人生へと歩み出すことができるのです。
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